ユビキタ・スタジオは、2005年春から出発した、まだ若い出版社です。
Ubiquitous(遍在する)studio(工房)という名の通り、特定の事務所をもたず、倉庫や流通
等の出版インフラはKTC中央出版の軒をお借りして、編集機能に特化しています。したがって、出版物の発売元は前記KTC中央出版となります。
そういう形を採った理由は、自由な編集・出版の最小単位を見つけだし、なるべく身軽に、良い本をゆっくり出していきたい、ということです。できれば編集者自身も、人間らしい暮らしのリズムを保ちつつ。そうしながら自分たちなりのメディアを持ち、育て続けることができれば、これはもうハッピーだ、と思いました。
少ない予算でどこまでできるのか。最少人数で、最小リスクで本をつくるために、営業や物流管理など、いろいろな人や企業の力を借りて努力しています。そうした心意気のネットワークの中に「遍在する工房」を浮上させたい、という願いです。資本で圧倒するわけには行きませんから、少しでも新しいことをゲリラ的にやるほか、ない。そしてそれもまた、愉しみとしたいのです。
シリアスなテーマを主軸としながらも、人々の「暮らし」に結びつく柔らかみを持った本づくりをめざしています。いかに題材は広がっても、そこには何らかの柔らかい「社会観」が提案されている。そんな本がユビキタの本、という目標を立てています。
ユビキタ・スタジオはKTC中央出版
アノニマ・スタジオとはいわば義兄弟の関係にあります。アノニマは気持ちの良い暮らしを提案する、目にも楽しい丁寧な本造りをし、ユビキタはもう少し文字中心の、ジャーナリスティックなものまで含めた本造りをする、というだいたいの構えです。
デザイン的な統一感を保つため、ユビキタの全ての本はグラフィック・デザイナーの寺井恵司氏に装丁を依頼しています。ウェブデザインは若い才能、関田浩平氏の担当。
どうか皆さん、私たちの本を手に取ってみて下さい。そしていいところがあったら、少しだけ応援して下さい。そのようにして読者の皆様に、書店員さんに、気持ちのネットワークを拡げて行けたら、と願っています。そしてそこにしか、ユビキタ・スタジオは存立し得ないのです。